晩秋の季節の挨拶が里山に!

森に囲まれた里山ソムリエな日々
里山でラスクを頂きながらあんなこと、こんなことおしゃべりする、そんな時間が届きますように。

畑でとれた落花生をゆでてラスクにのせました。 森のもみじを添えて晩秋のおもてなし。
畑でとれた落花生をゆでてラスクにのせました。 森のもみじを添えて晩秋のおもてなし。

いつになく山の粧いが美しい今年の山形。朝起きて外にでると、クリスピーな冷たい空気に、ほっぺが固くなります。

直感的に「あ?、もう少しでやってくるな」そんな気配を感じました。11月に入ると、突然のように山から里に雪が降りてきて、紅葉した木々の葉が美しく雪化粧をします。立冬を過ぎた山形の、「そろそろやってきますね」というお決まりの挨拶、それは冬将軍の到来のことなんです。東京から雪国に移住した私には、そんな晩秋の季節の挨拶がとっても粋ですてきに感じます。

冬将軍の到来の前に、「早く森へ出かけて、クリスマスの赤い実をとってこなくては!」と、家の裏に続く屋敷森に入ると、もみじとツタウルシが美しく紅葉して迎えてくれました。全ての光景が、一年に数日しか出会うことができない一期一会なことが、自然の醍醐味です。

わが家にやってくる、森が大好きな子どもたちに「どうして森が好きなの?」とたずねると、こんなことを言っていたのを思い出しました。
「森は一人で行っても寂しくないんだ。森が語りかけてくれるから。」
本当に、森は一人で出かけても寂しくありません。

この日、私が探しに出かけたのは、赤い実を付けるサンキライ(山帰来)、サルトリイバラです。夏の日に森へ出かけた時は、山のアスパラガスと言われる山菜、シオデとちょっぴり似ているのですが、晩秋になると、サンキライは赤い実を、シオデは黒い実をつけます。

さて今日のスケッチはサンキライ

サンキライ(山帰来) 別名 サルトリイバラ ユリ科 シオデ属 英名 China root
サンキライ(山帰来) 別名 サルトリイバラ ユリ科 シオデ属 英名 China root イラスト tomotomo

森の中にはいると、足もとにのびているサンキライのツルに足をとられます。葉っぱは、ぷっくりと丸みを帯びた形です。赤い実には毒消しの作用があり、昔、山へ行ってこの赤い実を毒消しに食べて帰って来たことから山帰来(サンキライ)という名前がついたそうです。

おいしい山菜のシオデとの違いはトゲがあることです。似ている二つの葉、シオデとサンキライ、そのツルを触ってみるとトゲのあるなしですぐに違いがわかります。お猿さんもそのトゲにひっかかることからサルトリイバラとも呼ばれているそうです。

三重県出身の友人が、サンキライの葉を柏の葉の代わりに使って柏餅をつくると言っていました。いばら餅です。柏の葉と同様にサンキライの葉のつるつるした方でお餅をつつんで蒸すそうです。
調べてみると確かに西日本では、5月頃にサンキライ(サルトリイバラ)の葉でお餅を包んで、柏餅のように頂くそうです。若芽は春先にゆでて水にさらし、おひたしやあえものに、また天ぷらにしてもおいしいそうです。

さて、赤い実を付けたサルトリイバラ、東京ではクリスマスリースやクリスマスのアレンジメントに花屋さんで買ってくるものと思っていましたが、日本の山や森に昔から自生するものだったんですね。
この頃にはすっかり葉をおとしていますが、春になったら若芽を摘んで、初夏には葉っぱにお餅をつつんで頂こう! 先々の季節に思いを馳せて、寒さが始まる頃の楽しいおしゃべりをラスクと一緒に。


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