初夏の里山で色とりどりの野菜とラスク

 森に囲まれた里山ソムリエな日々
里山でラスクを頂きながらあんなこと、こんなことおしゃべりする、そんな時間が届きますように。

青もみじとレモンラスク

 

 初夏の水々しい青もみじを食卓に連れてきて、レモンラスクをのせてみました。食前酒と一緒に、どんな前菜とも相性良く並んでくれるラスクに助けられます。 

 夏のあしらいの定番青もみじは、森の中でも、どこか特別な空間を作っています。広葉樹の木が青葉を広げる森の中は、以前暮らしたデンマークの森と重なりますが、青もみじのある場所だけ、和を感じるのはなぜでしょう。青もみじをお皿に贅沢に並べると、日常の中に特別な雰囲気が生まれます。

 旧暦で五月の節句を祝う頃は、山形の南部置賜地方では、笹巻きが盛んに作られます。大きな笹の葉を取り、三角に折り、一晩浸けて置いたもち米を入れ、上からもう一枚の笹でくるみ、い草を使ってしばります。それをたっぷりのお湯で茹でて、きな粉や黒蜜をかけていただきます。

 大人になってから里山での暮らしを始めた私でも、暮らしの中で受けつがれてきた食文化を知ることができるのは、周りの先輩お母さんたちのおかげです。

 先日も森でのピクニックの会をした折には、近所に住む先輩お母さんたちが、20人分のピクニックランチを作ってくれました。おにぎりに入っていたのは、ウコギ、初夏のご飯に彩りを添える定番の植物です。

 子どもさんと森で遊ぶことに集中できたお母さんたちも、お母さんを独り占めできた子どもたちもニコニコでした。そして、その感謝を伝えられた先輩お母さんたちもニコニコの嬉しい1日でした。「ありがとう」の気持ちは伝えると次につながっていくことを感じました。

路地で育った甘いイチゴ イラストJ.Kikuchi

 

 イチゴの旬は、いつでしょうか。1年中お店に並ぶイチゴですが、山形で露地物のイチゴが甘く美味しくなるのは、夏至の頃です。家に畑を作って嬉しかったことの一つは、畑の真ん中でイチゴのつまみ食いができることです。畑で初めてイチゴを口にした時の、甘くて生ぬるいその味は忘れられません。

 スーパーマーケットは近くにないけれど、カゴを持って畑に出かけ、色とりどりの野菜を収穫する暮らしが始まります。今の楽しみは、朝、土から顔を出したアスパラガスを食卓に並べることです。

 さて、そんなワクワクを小さな子どもさんやママたちも楽しみにしています。自分で収穫したものを食べることはとても大切な体験だと思います。
カゴに収穫した大きな赤いイチゴを木の切り株の上に乗せて、おやつにいただいたこと、きっと頭の中でこんな絵になってずっとずっと記憶の中に残ってくれるかもしれませんね。

丸いバスケットに入れたイチゴは、まるでイチゴの大きなタルトのようです。私は、小さな頃に憧れていたことを一つずつ大人になって楽しんでいるのかもしれません。

 陽が落ち涼しくなり始めたら、余裕のできた日は、四角い小さなキャンプファイアーに火を入れます。老若男女、誰でも火を囲んで何かを飲みながらおしゃべりするのが大好き。

小さなキャンプファイアーは、アウトドア版の囲炉裏かもしれません。こんな時、ラスクをおともにすると、また楽しいおしゃべりが止まらなくなりそうですね。