里山暮らしのレシピとラスク

 森に囲まれた里山ソムリエな日々
里山でラスクを頂きながらあんなこと、こんなことおしゃべりする、そんな時間が届きますように。

手作りの和菓子とラスク

 

 処暑を迎え、裏庭の柿の木の下には、青柿がたくさん落ちていました。木が、大きくなる分だけを考え、自然と実を落としているように感じます。

 青いままに落ちた柿を見ていたら、「柿渋」のことを思い出し、挑戦してみました。ヘタを取り、カットし、ミキサーに少量の水と一緒にかけて、できた液体を陶器の樽に置いてあります。一週間ほどしたらこれを絞り、瓶に入れ、一年以上ほど保存してから使うそうです。作り方を教えてくれた近所のおじいさんは、柿の実を木槌でたたいて砕いて見せてくれました。

 この辺りの古い家には、必ず庭に柿の木がありますが、どれも渋柿です。干し柿を作ったり、アルコールをへたのところにつけ甘くするさわし柿という食べ方が一般的ですが、柿渋を作るためでもあったのですね。

 防水や防腐効果がある柿渋は、塗料や染料として、木製で作った道具や和紙を張ったうちわなどに塗ったり、布巾を染めたり、日常の暮らしの中で使われてきたそうです。

 今年作った柿渋は、熟成しないと使えないなと思っていると、「これつがってみろ」と、赤褐色に変色した液体をおじいさんが渡してくれました。何年ものの柿渋でしょうか。家に帰り、木綿の布を所々ゴムで縛り、柿渋の液に浸して乾かすと、素敵な柿渋の絞り柄の布ができました。

 先人と自然との優しいコミュニケーションで豊かになっていく里山の暮らし、ラスクを食べながら、伝えたい「里山暮らしのレシピ」のページを増やしていきます。

 

処暑の夏野菜 J. Kikuchi

 

 処暑を過ぎると夕方には、涼しさを通り過ぎ上着が欲しくなる里山です。夏の味覚から秋の味覚へと移ろう頃、夏野菜を持ち寄ってバーベキューを裏庭でしました。

 火をおこすには、杉の枯葉が着火剤に、それから拾い集めた小枝や木の皮に火を移し、乾燥させたナラの薪を燃やしていきます。ナラの太い薪は、いつの間にか炭火のような、いい塩梅の火加減になります。そこで、トウモロコシやホイルに包んだ枝豆を焼いてみると、野菜たちは、また違った旨味を出してくれます。

 とれたばかりのジャガイモをホイルに包んで火の中に入れておくと、美味ししいベイクドポテトも出来上がりました。ロンドンに滞在していた時によく食べたジャックドポテトを思い出し、冷蔵庫から、バターとサワークリム、そしてお塩をかけて食べました。

 イギリスでは、ジャガイモの上にチリコンカンやツナマヨネーズやコールスローサラダ、野菜を煮たラタトゥイユなど様々なトッピングをして、これだけでお腹がいっぱいになるメニューでした。

 残ったトマトは、次の日、湯むきして、レモン汁と蜂蜜につけ美味しいデザートにしました。口の広いカクテルグラスにミントの葉を添えてトマトの蜂蜜漬けお出しすると素敵なおもてなしになります。その横に添えるラスクは、トマトラスク、レモンラスク、それともプレーンラスク、、、どれにしようか迷ってしまいますね。